1888-07 · アルル · 脈絡の結び

アルルのロティの月

ロティの日本小説を読みながら、目の前にはプロヴァンス——二つの風景が彼の筆の下でひとつに合流した。

  1. フィンセント・ファン・ゴッホ、『古い水車小屋』、1888、アルル
    F431 古い水車小屋 1888
  2. フィンセント・ファン・ゴッホ、『麦束のある麦畑』、1888、アルル
    F429 麦束のある麦畑 1888

《古い風車》《麦束のある麦畑》——この時期の絵には強い「装飾性」がある。明確な輪郭線、平面化された色面、大きな純色の面。視覚的文法は日本版画から来ているが、彼の目の前にあったのはプロヴァンスだ。ロティの小説『お菊さん』は、その二つをつなぐ触媒になった。フランス人が日本について書いた一冊によって、彼はフランス語と日本的な視覚の二つの鍵を同時に手にした。

手紙

1888年7月、アルル。手紙に書いた。「ロティの『お菊さん』を読み終えた——魅惑的な本だ。」別の手紙では、日本の芸術を研究すれば、賢く哲学的で知的な人間が見えてくる、と語る。彼はロティの小説と日本版画の間を行き来していた。『お菊さん』は同じ月の手紙に六回現れる。読む力と翻訳する力が、同時に強く働いた一ヶ月だった。

場所

アルル、黄色い家。プロヴァンスの七月——毎日畑に出て描き、戻ってロティを読む。『お菊さん』が書いているのは1880年代の長崎だが、彼がアルルでこの本を読むと、長崎とアルルが頭の中で重なった。見えている風景、読んでいる風景、描いている風景。その三つが同時に動いていた。

出来事の流れ

  1. 猛烈な読者 · Letter 640

    ロティの『お菊さん』を読み終える——1880年代の長崎を描いたフランス小説

  2. 翻訳者 · Letter 640

    「日本の芸術を研究すれば、賢く哲学的で知的なひとりの人間が見える——何を研究しているのか?一本の草を。」

  3. 翻訳者 · Letter 638

    日本版画の文法をプロヴァンスに適用——平面化された色面、明確な輪郭線、非対称の構図が同時に絵の中に現れる

  4. 猛烈な読者 · Letter 641

    ヴォルテールの『カンディード』も読む——「日本を研究する」ことと「ヴォルテールの懐疑主義を研究する」ことが同じ月に

  5. 翻訳者 · Letter 645

    japan/japaneseの語が同月の手紙に計15回——アルル時代の翻訳者として、最も力が出ていた月のひとつ

原文より

Je viens de lire Madame Chrysanthème de Loti — c'est un livre charmant.

ロティの『お菊さん』を読み終えた——魅力的な一冊だ。

Letter 640
Si on étudie l'art japonais, on voit un homme incontestablement sage, philosophe et intelligent.

日本の芸術を研究すれば、明らかに賢く、哲学的で、知的な一人の人間が、見えてくる。

Letter 640
Loti décrit le Japon comme un peintre — avec des touches légères, des silences.

ロティは日本を画家のように描写する——軽い筆触で、沈黙で。

Letter 636
Ce livre me fait penser que nous autres peintres, nous pouvons apprendre des écrivains à simplifier.

この本を読んで思う——我々画家は、作家から、簡素にすることを学べるのだと。

Letter 642
La lecture de Loti et le travail en plein air — les deux ensemble me donnent le Japon.

ロティを読むことと、戸外で描くこと——この二つが合わさって、私に日本を与えてくれる。

Letter 644
Je voudrais faire des figures comme Loti fait des phrases — nettes, claires, sans rien de trop.

ロティが文章を作るように人物を描きたい——明快で、澄んでいて、余計なものがない。

Letter 648

書簡出典

このページで参照したゴッホの書簡番号。Van Gogh Letters Project へリンクします。 vangoghletters.org