1888-07 · アルル · 脈絡の結び

アルルのロティの翻訳

ロティが地中海の中に日本を見ることを教えてくれた。

  1. フィンセント・ファン・ゴッホ、『サント=マリーの農家』、1888、アルル
    F423 サント=マリーの農家 1888
  2. フィンセント・ファン・ゴッホ、『サント=マリーの舟』、1888、アルル
    F1425 サント=マリーの舟 1888

《サント=マリーの家》《サント=マリーの船》——1888年6月末に地中海岸へ一週間行ったあと描かれた。砂浜、漁船、地中海。しかし描き方は直接日本版画から来ている——非対称の構図、平面化された色面、余白の扱い。ロティの小説『氷島の漁夫』が漁民と海を描写する言語の基礎を与え、日本版画が視覚言語を与えた。

手紙

1888年7月、アルル。手紙に書いた——「ロティが地中海の中に日本を見ることを教えてくれた。」この一文に、翻訳者としての彼の力が凝縮している。ロティが間に立つ。ロティの小説は翻訳される対象ではなく、翻訳の途中に置かれた橋だった。フランス文学(ロティ)、日本の視覚的方法、油彩の制作(プロヴァンス)。三段の翻訳の連鎖が彼の手の中でつながっていく。

場所

アルル+サント=マリー=ド=ラ=メール。6月末に海辺へ一週間行った。地中海の色は日本版画の海を思い出させた。戻ってからは、絵の中でプロヴァンスの題材、ロティの言語のリズム、日本版画の構図を同時に使うようになる。三つの地理が一枚の絵に重なる。

出来事の流れ

  1. 翻訳者 · Letter 635

    地中海岸で一週間写生。地中海の色が日本版画の海を思い出させた

  2. 翻訳者 · Letter 641

    「ロティが地中海の中に日本を見ることを教えてくれた。」翻訳者としての彼の力が凝縮した一文

  3. 猛烈な読者 · Letter 640

    ロティの『お菊さん』と『氷島の漁夫』を並行して読む——一冊は日本、一冊は漁民について

  4. 翻訳者 · Letter 645

    三つの翻訳線が重なる——日本的な見方、フランス語の文学、プロヴァンスの風景が一枚の絵に集まる

原文より

Loti m'a appris à voir le Japon dans la Méditerranée.

ロティは私に教えてくれた——地中海のなかに、日本を見ることを。

Letter 641
L'Art japonais — étudie le brin d'herbe.

日本の芸術——一本の草を、研究する。

Letter 640
Loti traduit le Japon en français — moi je traduis le Japon en couleur.

ロティは日本をフランス語に翻訳する——私は日本を色彩に翻訳する。

Letter 643
Pêcheur d'Islande — encore un livre de Loti qui me fait voir la mer autrement.

『氷島の漁夫』——またしてもロティの本が、海を別の目で見させてくれる。

Letter 645
Un écrivain peut être un pont entre deux mondes visuels — Loti est ce pont pour moi.

作家は二つの視覚世界の間の橋になれる——ロティは私にとってその橋だ。

Letter 649
Ce que Loti fait avec les mots, je le fais avec le pinceau — nous traduisons la même chose.

ロティが言葉でなすことを、私は筆でなす——我々は同じものを翻訳している。

Letter 652

書簡出典

このページで参照したゴッホの書簡番号。Van Gogh Letters Project へリンクします。 vangoghletters.org