1888-10 · アルル · 意図の結び

ゴーギャンの到来

二人の画家が同じ風景を見て、まったく異なる二つの世界を描く。このことは、のちに起きたことよりも重要だ。だが、のちに起きたことが、それを覆い隠してしまった。

  1. フィンセント・ファン・ゴッホ、『エッテンの庭の思い出』、1888、アルル
    F496 エッテンの庭の思い出 1888
  2. フィンセント・ファン・ゴッホ、『Self-Portrait (dedicated to Gauguin)』、1888、アルル
    F476 Self-Portrait (dedicated to Gauguin) 1888

その月、四枚の絵を同時に進めた。夜のカフェの赤と緑の暴力、寝室の純色の休息、ゴーギャンへの自画像、金色の種まく人。創作密度は生涯最高に達した。すべてのキャンバスが同じ出来事の準備だった——ゴーギャンが来る。自分がこの仲間にふさわしいと証明しなければならない。

手紙

1888年10月、アルル。二十通——全書簡中で最高の密度。「ゴーギャンは人間として非常に興味深い——非常に。」黄色い家の配置を計画し、自画像交換の詳細を議論し、顔料の出費を計算した。孤独な画家ではない。ユートピアを建設している人間だ。

場所

黄色い家、ラマルティーヌ広場2番地。二階の寝室を二つ用意した——一つは自分用(ひまわりで装飾)、一つはゴーギャン用。一階はアトリエ。10月23日、ゴーギャン到着。二ヶ月後のクリスマスイブ、すべてが崩壊した。

黄色い家、向日葵、ローヌ川の星月夜、夜のカフェ——彼は何か月も、想像の中の対話のために準備運動をしていた。

Gauguin は十月二十三日に到着した。それから九週間、二人はアルルで毎日ともに働き、論じ合った。同じ場所を描いても、出来上がるものはまったく違っていた。

その九週間の対話がどのようなものだったか——当時に残された直接の文字は少ない。のちの回想は別の話であり、慎重に扱う必要がある。絵は残り、言葉はほとんど残らなかった。

出来事の流れ

  1. 共感覚の物理精度 · Letter 694

    「ゴーギャンは人としてとても惹かれる——とても。」共同生活の最初の数週間。二人で外出して写生し、夜は美術について語り合う

  2. 翻訳者 · Letter 716

    ゴーギャンが未明にアルル到着。ヴィンセントはすべてを整えていた——黄色い家、ひまわりの装飾、寝室、客間

  3. 色彩実験者 · Letter 717

    二人は方法をめぐって議論を始める——ゴーギャンは「記憶から描く」、ヴィンセントは「自然に対して描く」を主張。衝突は絵具箱とイーゼルの間に居座る

  4. 色彩実験者 · Letter 724

    ゴーギャンは《アルルの女たち(ミストラル)》、ヴィンセントは大判の《種まく人》を描く。同じ空間、二人の画家、二つの色彩規則

  5. 共感覚の物理精度 · Letter 726

    12月初頭に緊張が急上昇——夜更けまでカフェと娼館に居て、帰宅すると夜明けまで言い争う

  6. 共感覚の物理精度

    12月23日の夜——ヴィンセントが剃刀で左耳を切る。ジョゼフ・ルーランが病院へ連れて行った

  7. 共感覚の物理精度

    ゴーギャンが荷をまとめてパリへ戻る。共同生活はおよそ62日続いた。「南方のアトリエ」というユートピアが一夜で消える

原文より

Gauguin m'intéresse beaucoup comme homme – beaucoup.

ゴーギャンは、人として非常に興味深い——非常に。

Letter 694
J'ai voulu exprimer avec le rouge et le vert les terribles passions humaines.

赤と緑で、人間の恐ろしい情念を表そうとした。

Letter 676
J'ai cherché à exprimer que le café est un endroit où l'on peut se ruiner, devenir fou, commettre des crimes.

カフェとは、人が破滅し、狂い、罪を犯しうる場所だ——それを示したかった。

Letter 677
Mon cher copain Bernard, j'ai un autoportrait pour toi.

親愛なる仲間ベルナールへ——君にあげる自画像がある。

Letter 694

書簡出典

このページで参照したゴッホの書簡番号。Van Gogh Letters Project へリンクします。 vangoghletters.org

技法上の根拠

この作品は、本サイトの「技法の変遷」において、以下の根拠として扱われます。

  1. 炸裂する筆触 1888.02 – 1889.05 時期へ F422 / JH1470 種まく人 筆触 方向性のある筆触を示す代表作
  2. 炸裂する筆触 1888.02 – 1889.05 時期へ F463 / JH1575 夜のカフェ 色彩 色彩体系の転化を示す代表作 筆触 方向性のある筆触を示す代表作
  3. 炸裂する筆触 1888.02 – 1889.05 時期へ F482 / JH1608 寝室 筆触 方向性のある筆触を示す代表作
  4. 炸裂する筆触 1888.02 – 1889.05 時期へ F496 / JH1630 エッテンの庭の思い出 筆触 方向性のある筆触を示す代表作
  5. 回転する世界 1889.05 – 1890.05 時期へ F627 / JH1772 自画像 筆触 渦巻く筆触を示す代表作